就職活動中の学生さんは、なんとしてでも内定が欲しいと必死に就職活動されていることと思います。
私は就職活動中の学生を対象に面接官をしていた経験があります。
今回は、大手企業が欲しい人材とはどういう人かということと、私が面接をして感じた就職活動で成功する人の強みとその見つけ方についてまとめてみました。
目次
大手企業が欲しい人材とは?
大手企業による学生の採用基準というのはとても厳しくハードルが高いものです。
しかしだからといって、「自分にはもう大手企業に就職できるチャンスなんてないだろう…。」とは思わないでください。
もちろん出身大学は見られます。しかし同じ大学から何人も採用するということはあまりなく、同じ大学から複数人希望してきたら、数人に絞り誰を採用するのか選別していくことになります。
ただ企業側としても、今まで採用してこなかった大学からも優秀な人材を探そうとしていることは事実なので、自分の大学出身者が希望している企業に少ないとなっても諦める必要はありません。
私は以前、大手企業に勤めておりましたが、私の大学から会社へ採用された同期は、私を含め関西採用で3人、関東採用で2人だけでした。
学生の面接を控えていた頃、社内で「欲しい人材」について会議したことがあります。そこでの意見について纏めてみました。
自ら発信する力のある人材
私の会社は、入社してもあまり手取り足取り教えて貰うという機会がなく、自ら学んでいくというスタンスでした。
何よりも自主性を重んじており、自分の意見がなかったり発言することに消極的な人は会社にいるのが凄く難しかったことと思います。
自ら発言する力がある人材というのは、バイタリティーに溢れており、会社を変えていきたいという思いを持ちやすい人なので、発信力のある人が採用基準に選ばれていました。
コミュニケーション能力が高い人材
コミュニケーションがとれるということは、社内外でも適応できるので業務が円滑に進むと捉えられ、コミュニケーション能力の高い人材が欲しいと言われていました。
しかしこれを聞いて、「私は恥ずかしがりやだし人と楽しくお喋りしたりコミュニケーション能力がないから無理だ…」と諦めないでください。
コミュニケーション能力というのは、雑談などお喋りをして、何も人との関係性を円滑に進めるためだけのものではありません。どちらかといえば、感情的思考よりも、論理的思考や物事を伝える力にフォーカスしていました。
事案に対していかに論理的に考えることができるのかということと、それをどのように上司に伝えて対処していくのかということが真のコミュニケーション能力として捉えられており、それが採用基準となっていました。
リーダーシップ力
これは、私の会社の業務内容として人を育成指導するということが多い仕事であった為、リーダーシップ力は見られていたと思います。
リーダーシップとは、単に先導して人に指示するというのではなくて、自分の考え方で周囲を巻き込み、ともに実践していく力のある人のことをいいます。
新入社員もいずれは昇進していくので、いつかは自分がリーダーにならなければなりません。そんな時に周囲を巻き込める主導力というのはとても大事になってきますよね。
では、私が学生に面接をした際に感じた、こういう人材はどこでも成功するだろうなと感じた人の強みを紹介していきます。
私が面接をして感じた就活に成功する人の強み
とにかくメンタルが強い
メンタルの強さは凄く武器になります。
私は学生のこれまで辛かった出来事や苦労した経験などを聞くと、その場で取り繕って話しているだけの人と、本当に苦労して頑張ったんだなということが感じられるエピソードとではすぐに違いがわかります。
やはり自分が心から苦しい状況で乗り越えた経験をした人は体験談が豊富で会話から滲み出るものが違います。
「あぁ、この人はこんな風にして乗り越えたんだな」ということがわかると、純粋に凄いと賞賛したくなります。面接官も同じ人間なので、心を打つ経験談でメンタルの強さがわかるエピソードなどは、とても評価が高いです。
自分の魅力的な部分を上手に伝えることができる
誰しも人間みんな魅力はあると思いますが、その魅力を活かせる人と活かせず終わってしまう人とがいます。
それは伝える力にあると思います。自分の魅力的な部分を伝えるのに恥ずかしがったり声が小さかったりすると、面接官には思うように伝わりません。
私が良いなと感じた学生はみんなハキハキとしっかりと自分の魅力を伝えられる人たちでした。頭の良し悪しというよりも、自分の良さをわかっており、これまでどのように表現してきたかということが大事かもしれませんね。
課題解決能力が高い
社会人になれば多くの課題と直面することになります。そんな時にどうしたら良いかわからず右往左往している人よりも、課題解決能力が高い人の方が断然、頼りになると上司から好まれます。
誰でも最初から完璧な解決方法は求められていません。しかし、その年次に相応しい考え方や解決方法を探るという力があることは企業からとても重要視されています。
なので私は学生がこれまでどのようなことを実施してきて、どのような困難に直面し、それをどう解決したのかという質問をよくしていました。
それでは、そんな自分自身の強みをあなたがどうやって見つけていくのかということをまとめてみます。
自分の強みの見つけ方
- 過去に遡って、できるだけ具体的に自分の苦労したことや頑張ったことを書き出す
- 書き出した内容から、自分の一番伝えたい強みの軸を探す
- 誰でも言える強みは使わず、自分らしさがわかる強みを探す
- 他人(身近な人)に自分の良い部分と悪い部分を客観的に教えてもらう
- 希望している企業に必要な能力から、自分の性格と合致する部分はないか考える
このような感じで、自分自身の強みを見つけていってください。伝えたい軸がブレてしまうと、「この人はどんな人なんだ?」とか「一体何が言いたいんだ?」となってしまいがちなので、長所はいっぱいあるけれども、中でも一番自分が伝えたいのはコレという軸を持っていてください。
そして、誰でも使えるような「責任感がある」「忍耐力がある」「挑戦心がある」のような言葉よりも、もっともっと具体的に深堀りして、あなたらしさがわかるエピソードとあなたを一言で表現できるようなキャッチフレーズを作ってみてください。
そうすると、面接官の印象もすごく良く残ると思います。
また、希望する企業側が求めている人材や能力を事前に知っておくというのは必要なことです。会社にはカラーがありますから、自分たちのカラーと同じような学生を好みます。
企業研究した際に、企業側の求めている能力から自分自身の強みと合致する部分はないか探すということはとても大切なことです。
まとめ
いかがでしたか?
就職活動はみんなが苦労するものです。
中には簡単に大手企業に内定をとれたなんて人もいるかもしれませんが、そんな人はごく一部です。
努力して企業研究や自己分析を重ね、自分がその会社で何がしたいかということが見つかると、自ずと面接でも合格できるようになっていきます。
大手企業から「あなたが欲しい!」と思ってもらえるような魅力的な自分を上手に表現する練習をしてくださいね!
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