東京オリンピック2020から空手が正式種目となり、期待している人も多いのではないでしょうか。
オリンピック種目ではなかったので、これまであまり馴染みがなかっただけに、空手のルールもよく分からないし、型や流派も知らない人も多いはずです。
そこで、「オリンピックの空手」について詳しく解説していきます。
目次
オリンピックの空手のルールがわからない?
オリンピックの空手を楽しみたいけれど、いまいちルールがわからないという人もいると思います。
そもそも「空手」って色々ありますよね!
- K-1で有名な極真空手
- 型(形)のある空手
- オリンピックの種目のスポーツ空手
このどれもが「空手」とひとくくりにして呼ばれています!
2種類の空手の試合ルール、オリンピックはどっち?
- 試合では攻撃を相手に与え、KO勝ちを目指す実戦空手
- 攻撃を相手に当てず「寸止めルール」を遵守する伝統空手
大きく分けてこの2つがありますね♪
オリンピックの空手は、後者の「寸止めルール」を用いた伝統空手という空手になります。
オリンピックの空手は何を競う?
では、オリンピックの伝統空手は一体何を競うのでしょうか?
- 組手…1対1の2人で対戦する
- 型(形)…1人で技を演舞し、その技の精度・美しさ・力強さを競う
- 瓦割りはなし
オリンピックの空手は、組手と形で競います。(瓦割りはなし)
組手には、「突き」と「蹴り」があり、1対1で戦います。
KO勝ちとは違い、組手は技を当てると反則になります。
「寸止めルール」で、技を決め、より美しく綺麗にキマった攻撃の方にポイントが与えられ、その累積で多かった方が勝者となるルールですね!
組手の技の種類とポイント数は?
技の種類 | ポイント数 |
上段(顔面)への「蹴り」 | 一本(3P) |
相手の体勢を崩してからの「突き」 | 一本(3P) |
中段(体)への「突き」 | 技あり(3P) |
上段または中段への「突き」 | 有効(1P) |
下段への「蹴り」(ローキック)は反則です!
より「きれいに決まった攻撃」にポイントが入るというルールになっています。
ただ、「寸止めルール」ではあるものの、空手は体には結構当てているイメージですよね。
「明らかに相手をダウンさせようとして殴る突き」以外は、暗黙のルールとして反則にはならないのかもしれませんね。
このオリンピックでの伝統空手の組手の特徴は、「スピードと駆け引き」です。
パンチも、体全体が乗った重い「突き」をスピーディーに撃つ。
蹴りも同じくです。
いかに早く、駆け引きをしながら攻撃を繰り広げられるかでポイント数が変わってきますね。
オリンピックの空手の型(形)や流派を解説!
オリンピックの空手の型(形)の審査基準は?
型(形)には、細かい審査基準が設けられています。
- 脇が締まっているか
- 地面にかかとまでしっかりついているか
- 腰は落としているか
- 肘や手の角度は形通りの角度になっているか
- 相手に視線が向けられているか
- 体重移動がスムーズにできているか
- 形が終わった後で元の場所に戻ってきているか
とても基準が多いんですよね。
これらの基準がきちんとできており、相手に綺麗な攻撃ができているか防御がとれているかがポイントになります。
型(形)は決して1人でやるのではなく、1対多数を想定し、色々な攻撃から防御すること、そして自ら反撃することが一つの技なのです。
型(形)は相手がいることを想定して演じるので、想像力も必要になってきます。
実際に相手の攻撃をかわせるような動き、相手を一撃で倒せるような力強い動きが必要です。
これらの一連の動きを、力強く、そして美しく実演できているかを競うのが、「型(形)」の競技となります。
では次に、東京オリンピックで行われる空手について見ていきましょう。
伝統派空手の四大流派
- 松濤館流(しょうとうかん)
- 剛柔流(ごうじゅう)
- 糸東流(しとう)
- 和道流(わどう)
これらが中核となり、1964年(昭和39年)、オリンピック競技を目指すために全日本空手道連盟が設立されました。
その後、世界空手連盟が、ルール統一やオリンピック競技採用を実現させました。
世界空手連盟には190を以上の国が加盟し、今では世界中で約1億3,000万人の愛好者がいるようです。
日本の伝統空手の四大流派とは凄いですよね。
オリンピックの空手のルールがわからない?型(形)や流派を解説まとめ
オリンピックの空手のルールがわからない人のために、詳しく解説していきました。
また、オリンピック空手の型(形)や流派についてもまとめてみました。
空手の「美しい技」とは、空手の基本に忠実な攻撃のことで、拳に体全体が乗った重い「突き」の攻撃です。
ただの「寸止め」ではなく、「仮に寸止めせずに当たれば、一撃の大ダメージをくらう」という全力の攻撃に、一本というポイントが与えられるものです。
そう考えると、伝統空手は奥が深い競技ですよね!
このルール解説を見て、空手をより楽しみながら応援してくれる方がいらっしゃれば幸いです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。